失業保障付住宅ローン比較

2020年11月1日より三井住友信託銀行が八大疾病保障特約付住宅ローンの保障内容に失業時のローン返済保障が追加されます。

三井住友信託銀行の失業保障付住宅ローン

勤務先の倒産や解雇により失業した場合、最長3ヶ月保険金からローン返済されます。保険の引受会社であるカーディフ損保から三井住友信託に保険金が支払われ、保険料は三井住友信託銀行負担です。

失業保障が追加されてもローン契約者の保険料負担はありませんが、「八大疾病保障特約付住宅ローン」の契約者であることが条件です。

八大疾病保障特約の保険料は、保障内容や保障額によって金利上乗せ0.15%~0.3%です。

たとえば3,000万円を35年の元利均等返済、年利0.5%で借りた場合の保険料分の金利上乗せは、以下の通りです。

金利0.5%の時の毎月返済額:77,875円

①金利0.3%上乗せの場合→35年間で約170万円(年間約4.8万円) 毎月返済額:81,918円

②金利0.2%上乗せの場合→35年間で約113万円(年間約3.2万円) 毎月返済額:80,556円

③金利0.15%上乗せの場合→35年間で約84万円(年間約2.4万円) 毎月返済額:79,880円

失業保障部分の保険金は3ヶ月分ですので24万円ほどです。もともとがん診断や成人病で所定の状態になればローン残高がゼロになるという大きな保障ですが、失業保障だけを目的に特約に加入してしまうには高い保険料です。がん診断や成人病で働けなくなったときのリスクを含め、返済分を保険で準備するべきか、貯蓄で準備するべきか考えてみましょう。保障について考えるときには公的医療保険や雇用保険、会社の就業規定などを調べた上で、預貯金で準備できない部分について保険で準備するという考え方が大切です。

また、借入額と借入期間、金利によって保険料分の上乗せ額は変わりますが、借入額が多く返済期間が長く、金利が高いほど保険料分は高くなります。

また、返済期間が残り少なくなって、もう保障が必要なくなっても途中で解約できないことにも注意しましょう。

 

地方銀行等の失業保障付住宅ローンとの比較

さて、今回三井住友信託銀行が保険料の上乗せなく失業保障が付けられる住宅ローンを発売しますが、2009年頃からリーマンショックに対応した失業保障特約付の住宅ローンを発売していました。群馬銀行、楽天銀行、北越銀行、紀陽銀行等地方銀行等で引き続き発売されています。

群馬銀行を例に「失業信用費用保険」(以下失業保障)の特約の内容を見ておきましょう。

群馬銀行の失業保障付住宅ローンは、住宅ローンの返済中に、勤務先の倒産、廃業、会社事由の解雇、希望退職への応募、退職勧奨の受諾などによって、1ヶ月以上再就職ができない場合に、最長6ヶ月保険金でローンが支払われる保険です。保険料は銀行負担、保険金は同じくカーディフ損保です。

商品概要を比較してのポイントとしては、三井住友信託銀行は八大疾病保障特約付住宅ローンに特定されているため、加入年齢が金利0.3%上乗せの手厚いタイプでは46歳まで、金利0.2%上乗せタイプまででは56歳までしか加入できません。

また、ローン実行日より3ヶ月間は失業しても保険金が出ません。群馬銀行は1ヶ月以内に失業すると保険金が出ません。肝心の保険金額も三井住友信託銀行は3ヶ月間、群馬銀行は6ヶ月間です。

三井住友信託銀行は、保険料の上乗せはないながらも、八大疾病保障特約で金利0.15%~0.3%の上乗せがあります。

住宅ローン選びは総合的判断で

失業保障特約に特化して比較すると群馬銀行に軍配が上がりそうですが、そもそもの金利引き下げ後の住宅ローン金利は信託銀行が低い場合が多いようです。(金利はすべての金利タイプにおいて毎月見直しがあります。)

コロナウィルスの状況下で失業の不安が上昇し、状況に合わせた保障がある住宅ローンの商品が増えるのはよいことです。

しかし、一部のサービスだけにとらわれると、全体として総返済額や返済方法に問題がないのか、見逃しがちになります。

住宅購入に当たっては、まずは現状の家計から将来の収支を予測したキャッシュフロー表を作成し、無理のない返済額を確認してから家探しをはじめましょう。

予算や住宅ローン選びに迷ったら、個別相談を受け付けています。

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